LE M-43 CHINO
チノに脚を通したことのない人は珍しい。そして、それが元々ミリタリー由来の服であるということを知っている人は、実はそこまで多くないのかもしれない。
LEのM-43チノは、金子が古くから愛用しているUS ARMYのM-43を元に仕上げた。金子曰く、参照した個体は、M-43とM-41という年代の異なる二つの過渡期に生まれたと思われるもので、1940年代前後のディテールが混在し、さまざまなミリタリーチノを見てきた彼にとっても群を抜いて穿きやすい一本だったそう。
素材はチノクロス。ソフトで肉厚な風合いで、存在感はあるけれど穿きやすい。ミリタリーウェアの合理性やタフさだけではなく、上品な空気も併せ持つ。だからこそ、いわゆるアメカジのスタイルに取り入れても、程よく力が抜けて、本気っぽくなりすぎない。オリジナルのM-43にチャンピオンのヴィンテージスウェットを合わせるのもいいけれど、LEのM-43であれば、トップスに負けず、されど程よい引き算をしてくれる。早い話が、どんなものにでも合うごはんのようなパンツ。LEの一貫した哲学がここにも貫かれている。
STANDARDとWIDEの2フィット展開は穿く人の好みに合わせて。STANDARDは、オリジナルのM-43に限りなく近いシルエット、WIDEは股上を深くしワタリから裾までワイドにしたもの。フロントのガスフラップがあることで腰回りのフィットが落ち着く。と言いつつ、ここはディテールに萌える感覚で見てみてほしい。裾幅がしっかり広いので、合わせる靴をさまざま楽しめるのも魅力。7月が暑すぎたせいで、もはや夏も終わりに近づいてきているような感覚がある。Tシャツにシンプルに合わせても。薄手のニットポロにも。そしてジャケットやコートにも。調和と主張。そのバランスにこのパンツの真髄がある。
Credits LE M-43 チノ Wide ¥24,000 +tax
LE M-43 チノ Standard ¥24,000 +tax